熊本大学と(株)ブリヂストンが共同研究でEVバス専用タイヤを開発 ―横浜市で行われる環境省委託事業のEVバス実証実験で性能を実証―

【概要説明

 熊本大学大学院先端科学研究部の松田俊郎シニア准教授らは、EV路線バスの走行エネルギーを大幅に低減可能なEVモーター回生技術を実用化しました(熊本の実証試験で走行エネルギーが40%低減することを確認済)。

 このたび、熊本大学と(株)ブリヂストンは、EVバスのさらなる性能向上、消費エネルギー(燃費)低減を目的として、EV技術とタイヤ技術を横断した共同研究を進めており、当該EVモーター回生技術にタイヤの転がり抵抗低減を組み合わせた場合の走行エネルギーの低減効果を確認することができました。

 さらに、横浜市で行われるEVバス実証試験(詳細は10月20日付けプレスリリースを参照ください)において、共同研究により(株)ブリヂストンが新たに開発した低転がり抵抗のEVバス専用タイヤを提供し、EVバスの燃費やCO2の低減効果等を実証する予定です。

【今後の狙いと取り組み】

 環境に優しいEVバスの普及のためには、CO2のさらなる削減とトータルコスト低減の継続的な取り組みが重要であり、タイヤに期待される役割は大きいと考えます(熊本大学による試算では、転がり抵抗2割減で、EVバス走行エネルギーが3MWh程度、燃料費が5万円程度、CO2排出量が1.6t程度、減少する可能性があります)。

 熊本大学と(株)ブリヂストンは、共同研究で得られた成果を社会実装につなげるため、「環境省CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業:エネルギー密度を向上した大型車用EVシステムの開発と大都市路線バスへの適用実証」のEVバス実証試験車(横浜市営バス路線を走行)に、(株)ブリヂストンが新たに開発した低転がり抵抗のEVバス専用タイヤを装着し、EVバスの燃費やCO2の低減効果等を実証する予定です。

  熊本大学と(株)ブリヂストンは、環境に優しい公共交通実現のために、EVバス技術とタイヤ技術の融合領域で連携/協力して、新しい価値の創出と技術の実用化を目指していきます。

お問い合わせ
熊本大学大学院先端科学研究部
担当:シニア准教授 松田 俊郎
電話:096-342-3631
e-mail: toshiromatsuda※cs.kumamoto-u.ac.jp
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