高水温によるメダカの雄化を熱ショック転写因子が阻止する
【ポイント】
- 熱ショック転写因子*1「HSF1」が熱ストレスによるメダカの雄化を阻止することを発見。
- HSF1は雄化に関わる遺伝子「抗ミュラー管ホルモン受容体」の発現を抑制して雄化を抑えていることを明らかにした。
- 今回の分子機構の発見は新たな性統御技術の開発につながることが期待される。
【概要説明】
熊本大学大学院先端科学研究部の北野健准教授らの研究グループは、基礎生物学研究所及び旭川医科大学との共同研究により、熱ショック転写因子が熱ストレスによるメダカの雄化を阻止することを発見しました。
本研究の成果は、令和元年5月6日に「Scientific Reports」に掲載されました。本研究は、文部科学省科学研究費補助金等の支援を受けて実施したものです。
【論文情報】
論文名:Heat shock factor 1 protects germ cell proliferation during early ovarian differentiation in medaka
著者:Fumiya Furukawa, Shin Hamasaki, Seiji Hara, Tomoya Uchimura, Eri Shiraishi, Natsumi Osafune, Hisanori Takagi, Takashi Yazawa, Yasuhiro Kamei & Takeshi Kitano(責任著者)
掲載誌:Scientific Reports
doi:10.1038/s41598-019-43472-4
URL:https://www.nature.com/articles/s41598-019-43472-4
【詳細】
プレスリリース本文(PDF317KB)
熊本大学大学院先端科学研究部
担当:准教授 北野 健
電話:096-342-3031
e-mail:tkitano※kumamoto-u.ac.jp
(迷惑メール対策のため@を※に置き換えております)