﨑津・今富地区の文化的景観整備がグッドデザイン・ベスト100受賞

この度,
 大学院先端科学研究部 准教授 田中尚人
 くまもと水循環減災研究教育センター 准教授 星野裕司
が関わってきた,天草市「﨑津・今富地区の文化的景観整備」が「景観づくり」のカテゴリーとして,グッドデザイン賞2022グッドデザイン・ベスト100を受賞しました.

<審査委員の評価>

「国の重要文化的景観や世界遺産に登録されている漁村と山村の集落景観を守り育むため、住民、自治体、有識者、設計者等が集い12年の歳月をかけて積み重ねてきた議論の延長線上に、この風景が維持されている。高齢化が進む集落にあって、地場の産業と観光のバランスを見据えた将来構想の立案や、沿岸部の高潮被害や山間部の土砂災害リスクから暮らしを守るための公共事業と景観デザインの見極めなど、委員会で議論され実践された成果の中にこの国が取り組むべき未来がある。日本が失ってはならない人と自然の営みに寄り添い続ける有識者の凄みを前に、若輩者はただただ頭を垂れるのみである。」

 

グッドデザイン賞は、社会を良い方向に導く力を持つデザインを発見し、社会に広げるとともに、新たなデザインの創出につなげていくことを目指しています。5,715件の応募からグッドデザイン・ベスト100に選ばれ,「景観づくり」として「﨑津・今富地区の文化的景観整備」が表彰されたことを,天草市や地元住民をはじめ,関係者もたいへん喜んでいます.

20221225日(日)には,地元天草市河浦町冨津地区コミュニティセンターにて,「﨑津・今富地区の文化的景観整備グッドデザイン賞グッドデザイン・ベスト100・土木学会デザイン賞優秀賞受賞報告会」が開催され,馬場市長,金子副市長も臨席賜り,地域住民約60名とともに,喜びを分かち合いました.

星野は,本賞の受賞に大きく貢献した中心人物「デザイナー」として景観デザインの中心業務を担い,グッドデザイン賞選考過程におけるプレゼンテーションも二度行いました.

田中は,今回の受賞では「ディレクター」として評価されました.田中は2016年に熊本大学に赴任した12月より,ユネスコ世界文化遺産のコアゾーンにもなっている﨑津地区のまちづくりに17年間関わってきており,2012年度からは現地にて文化的景観保全研究センター(通称「とみつラボ」)を運営し,地域住民や天草市役所,その他協力者の皆様とともに,﨑津・今富地区の景観づくりに貢献して参りました.

また受賞者の中には,両研究室で学部・大学院をすごした卒業生たちも複数名在籍し,わが校の大学院教育のレベルの高さを示す好事例とも言えます.

<関連サイト>
グッドデザイン賞2022

土木学会デザイン賞2022

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グッドデザイン・ベスト100の賞状とトロフィー,プレゼンテーションボード

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受賞報告会会場風景

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天草市馬場市長,地域住民らと記念撮影

お問い合わせ
熊本大学大学院先端科学研究部 准教授
田中尚人
電話:096-342-3536
e-mail: naotot※kumamoto-u.ac.jp
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