「取り繕い反応」はアルツハイマー病の特徴的なコミュニケーションのパターン
【概要説明】
認知症の方では、記憶障害によって生活に様々な影響が出ているにもかからず、上手に周囲に合わせて応答をする「取り繕い反応」がみられます。熊本大学臨床医学教育研究センターの松下正輝特任助教らは、取り繕い反応が認知症の中でもアルツハイマー病の方に特に多くみられることを初めて明らかにしました。本研究の成果は、アルツハイマー病の特徴的な症候を示唆するもので、認知症の方の理解を深め、より良い支援の方法の確立に貢献することが期待されます。
本研究成果は文部科学省科学研究費補助金の支援を受けたもので、平成30年5月23日米国東部時間14時(日本時間5月24日(木)午前3時)に科学雑誌「PLOS ONE」に掲載されました。
【論文情報】
論文タイトル:Are saving appearance responses typical communication patterns in Alzheimer's disease?
著者名・所属:
松下正輝(熊本大学大学院生命科学研究部附属臨床医学教育研究センター)
矢田部裕介(熊本県精神保健福祉センター)
小山明日香(熊本大学大学院生命科学研究部神経精神医学分野)
勝屋朗子 (熊本大学大学院生命科学研究部神経精神医学分野)
伊地知大亮(熊本大学大学院生命科学研究部神経精神医学分野* /現・厚地脳神経外科病院リハビリテーション科)
宮川雄介(熊本大学大学院生命科学研究部神経精神医学分野)
池嵜寛人(熊本保健科学大学保健科学部リハビリテーション学科言語聴覚学専攻)
古川昇(熊本大学大学院生命科学研究部附属臨床医学教育研究センター)
池田学(熊本大学大学院生命科学研究部* /現・大阪大学大学院医学系研究科精神医学分野)
橋本衛(熊本大学大学院生命科学研究部神経精神医学分野)
* 本研究成果研究時の所属
掲載雑誌:PLOS ONE
DOI:10.1371/journal.pone.0197468
URL: http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0197468
【詳細】
プレスリリース本文(PDF231KB)
熊本大学大学院生命科学研究部附属臨床医学教育研究センター
担当:松下正輝(特任助教)
電話:096-373-6843
e-mail:matsushita※kuh.kumamoto-u.ac.jp
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