飽食・肥満による糖尿病発症のメカニズムを解明~メタボリック症候群の病態進展阻止への手掛かり~

熊本大学大学院生命科学研究部・腎臓内科学分野の北村健一郎准教授、内村幸平医師、早田学医師、水本輝彦医師、冨田公夫名誉教授らのグループは、飽食・肥満により糖尿病が発症する際、肝臓内でセリンプロテアーゼ *1 の一種であるプロスタシンと呼ばれるタンパク質分解酵素の発現量が低下することにより、肝臓に慢性炎症が生じることで糖尿病へ進展していくというメカニズムを明らかにしました。本成果は、メタボリック症候群が糖尿病へ進展するメカニズムを明らかにしたもので、これまで予防が中心であったメタボリック症候群に対する新しい治療薬や新規バイオマーカーの開発に向けた重要な手掛かりとなることが期待されます。
この研究成果は英科学雑誌「Nature Communications 」オンライン版にロンドン時間の3月11日10:00に掲載されました。本研究は代謝内科学分野の荒木栄一教授らとの共同研究で、文部科学省・日本学術振興会の科学研究費補助金による支援を受けて行われたものです。

詳細: プレスリリース本文 (PDF 734KB)
*1の用語解説はプレスリリース本文中に記載

【研究内容に関する問い合わせ先】
熊本大学 大学院生命科学研究部 腎臓内科学分野
担当:准教授 北村 健一郎
電話:096-373-5164
E-mail:ken※gpo.kumamoto-u.ac.jp
(※を@に置き換えてください)