「原腸形成による人体の構築に関する考察」がScience誌に掲載されました

 熊本大学国際先端医学研究機構(IRCMS)のSheng Guojun教授は、Alfonso Martinez Arias教授(ポンペウ・ファブラ大学、スペイン)、Ann Sutherland教授(バージニア大学ヘルスシステム、米国)との共同研究で、原条*1の系統発生および個体発生における概観と、羊膜類*2(陸上で発生する脊椎動物)の原腸形成*3における原条の役割について解説し、原条構造の機能に関して胚性幹細胞(ES細胞)を用いる哺乳類の初期胚形成モデルの適用について考察しました。

 本総説は、令和3年12月3日(米国東部標準時14時、日本標準時4日午前4時)に科学雑誌『Science』に掲載されました。

[用語解説]

1原条:動物の発生初期に胚盤葉上層が増殖しながら左右両側から細胞移動することによって、胚の後方に形成される線状の窪みのこと。
2羊膜類:発生の初期段階において胚に羊膜を持つ動物のこと。爬虫類・鳥類・哺乳類の総称。
3原腸形成:動物の胚発生初期の一段階。外胚葉、中胚葉、内胚葉、3種の細胞層を持つ原腸胚がつくられる過程のこと。

 
【論文情報】

論文名:The primitive streak and cellular principles of building an amniote body through gastrulation
著者:Guojun Sheng, Alfonso Martinez Arias, Ann Sutherland
掲載誌:Science
DOI: 10.1126/science.abg1727
URL:https://www.science.org/doi/10.1126/science.abg1727

 
【詳細】 プレスリリース

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