日比野東京藝術大学長が来訪されました

 6月21日水曜日午後、東京藝術大学の日比野克彦学長が熊本大学を来訪されました。日比野学長は、これまで熊本各地でも多数の展覧会、プロジェクトを行っておられ、2021年6月には熊本市現代美術館の館長にも就任されています。

     今回は初めての熊本大学ご訪問となり、学長室で小川学長にご挨拶いただいた後、工学部研究資料館や赤門などの大学に残る歴史的建造物をご覧いただきながら、重要文化財五高記念館へご案内しました。

 五高記念館では旧制第五高等学校当時の模型図や五高時代の机が並ぶ復元教室、五高の建設に携わった人々の名前が書かれた棟札等を鑑賞の後、懇談の場を設けました。

 創建当初の黒板が残る展示室での懇談では、冒頭で三澤五高記念館長から「五高には4つの入口に石段があり、学生が使っていた裏玄関の石段はすり減っている。五高卒業生13,000人の削った歴史の跡として残っている。」との説明がありました。
また、熊大が推進するキャンパスミュージアム構想について意見交換が行われました。小川学長からの「大学が考える五高記念館を核としたアピールについて、アドバイスをいただきたい」との問いに対して、日比野学長から「文化財は古いものを保存するだけでなく、大学であれば卒業生によってすり減っていくことこそが大事であるし、日本人にとっての文化財の定義もこれから少しずつ変わっていくと思われる。毎年、その年の18歳が入ってきて、彼らにとっての文化も時代の中で変わるので、その中で先人達が残した建物をどう使っていくか、活用していくことが一番大事」とのご意見をいただきました。他にも藝大と熊大のつながりの中でできることや、新しい視点、価値観での大学とアートのありかた等話題は尽きず、短時間ながら充実した貴重な機会となりました。

 今回のご訪問をきっかけに、これからの両大学での交流促進、連携が期待されます。

     

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五高記念館前で撮影

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創建当初の黒板前での懇談

         

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  日比野学長からご意見をいただく

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    展示室での記念撮影

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