熊本大学文書館企画展 「地の塩」の記録―免田事件関係資料展― を開催します
event_available 日時: 2019年9月17日 8時40分 から 2019年9月30日 22時0分 まで
熊本大学文書館では、学術領域にとどまらず社会的にも関心が高い水俣病や免田事件に関する資料の収集・保存・公開を行っています。今回の企画展では、2018年度に免田ご夫妻より寄贈を受け、市民研究員(元熊本日日新聞社記者2名)と共に整理中の資料から10点程を公開いたします。
「免田事件」とは、日本で初めて死刑囚が再審無罪になった事件です。免田栄氏は昭和24年に逮捕され、自白調書が取られた後公判でアリバイを主張し全面否認に転じますが、一審熊本地裁八代支部で死刑判決を受けました。判決は福岡高裁、最高裁でも維持され、昭和27年に確定しました。免田氏は無実を訴え続け第3次請求で再審開始が認められたものの(西辻決定)、検察側の即時抗告により福岡高裁で取り消されます。そして第6次再審請求の末、昭和58年に無罪が確定しました。その間34年6カ月を免田氏は獄中で過ごし、死刑判決と闘ったのです。
本展では、福岡刑務所から免田氏の父にあてられた遺体引き取りや再審中の死刑執行に関する記述を含む文書3通のほか、免田氏が獄中で使用した六法全書、免田氏による手紙など、獄中生活や再審無罪を得た背景を示す資料の展示に加え、免田ご夫妻によるトークを開催いたします。本展を契機にいま一度司法のあり方と冤罪について考えると共に、絶対的苦境において自ら法を学び、粘り強く事実を明らかにした免田氏の精神を少しでもご覧頂ければ幸いです。
日時 | 令和元年9月17日(火)~30日(月) 熊本大学附属図書館中央館 開館時間 (日によって異なりますので、リンク先のカレンダーでご確認ください) |
会場 | 熊本大学附属図書館 中央館 (熊本市中央区黒髪2丁目40番1号) |
対象 | 一般の方(興味がある方はどなたでも) |
参加費 | 無料、参加申込不要 |
お問い合わせ
熊本大学文書館
096-342-3951
archives[AT]jimu.kumamoto-u.ac.jp ※ [AT] を @ に書き換えてご使用ください。