藤井美保研究室(教育学部)
「子どもの幸せについていろんな方向から一生懸命考えてみたい人」、待っています
本気で取り組んだ経験は必ず人生の糧になります
私が専門としている教育社会学は、教育的現象について社会学的に研究する学問です。子どもや教育にかかわることであれば、何を対象にしてもOK。自分がすごく気になる事、もやもやとしていること、どんなことでもいいので、それをテーマに取り組んでほしいです。一生懸命取り組めば、必ず壁に当たるし、実は問題の本質が違うところにあったと気づくこともあります。一つのことにがっちりと取り組んだ経験は、教員になってもほかの道に進んでも、人生の中で役に立つ日が必ず来るはずです。
学生が見た!藤井研究室3つの特徴
1.研究テーマ
研究テーマの一つが、家族支援。学生たちは、子ども食堂などのボランティア活動を行い、現場を見て感じることで、支援のあり方について理解を深めています。
2.メンバー
留学生や社会人の院生も多く、多様なバックグラウンドを持つ学生たちが和気あいあいと学んでいます。
3.先生
厳しい指導も、「正しいこと」を言われるから納得できる。厳しさに学生への「愛」を感じる先生です。
Lab’s data
- 修論・卒論テーマ
子どもの貧困と学力-学力を支える「つながり」の重要性-
子どもの共食に関する研究-社会的発達に関する機能を中心に-
性的マイノリティをめぐる学校教育の現実と課題
地域における居場所としての子ども食堂-たくとう子ども食堂を事例として-
社会的に排除される不登校と社会的自立の課題-学力保障と進路支援を中心に- - 就職先
小学校教員(熊本県、熊本市、福岡県、福岡市、大分県、佐賀県、長崎県、宮崎県、山口県、神奈川県、川崎市、東京都など)
中学校教員(宮崎県)
保育士(私立保育園)
公務員(熊本市、大津町など)
一般企業(肥後銀行、三菱電機エンジニアリング、サンエー・インターナショナル、熊本県信用保証協会など) - メンバー
修士課程2年生1名、1年生1名、 学部4年生5名、3年生5名、研究生1名
Interview
教育学部4年 太田愛弓さん
ーどんな研究室ですか?
日ごろは他愛ない話で和気あいあいとしていますが、ゼミの時はみんな真剣で、意見を交わしながら学びを深めています。私は最初、子どもの教育と貧困に興味を持ち、藤井ゼミに入りました。でも、先生からいろいろな質問をされて考えていくうちに、自分が本当に気になることが「道徳性の発達」だと気づき、研究テーマを変え、今は卒論に取り組んでいます。将来の目標は小学校の先生。実習で、子どもたちの「分かった」「楽しかった」という言葉に感動して、先生になるという思いがますます強くなりました。
教育学部4年 佐原椋大さん
ーどんな研究を?
研究テーマは、非行少年の更生におけるプロセスです。同じ教育を受けているのに、なぜ非行に走る子とそうでない子がいるのか、と感じたことがきっかけ。将来は、少年院を出た人の更生を見守る保護観察官になることが目標です。教育について興味があるなら、絶対に教員志望と思っていなくても、教育学部で学べることはたくさんあります。大事なのは、自分がテーマとしたことに全力で取り組むこと。まだ取り組みたいことがないなら、まずはそれを見つけることに全力を注いでほしいと思います。何かを突き詰めることの楽しさを見つけてほしいですね。
大学院教育学研究科修士課程1年 松岡昌代さん
ーなぜ大学院に進学を?
長年、現場で幼児教育に携わってきました。そのなかで、集団生活になじみにくい子どもや特別な支援・配慮を必要とする子どもたちの教育について試行錯誤してきました。現在は保育園や幼稚園と小学校の「保幼小連携」も重要な課題となっています。最先端の研究をしている大学院で様々な知識や理論を学び、子どもたちへの支援策を明らかにしたいと考え進学しました。ゼミの若い学生といっしょに学ぶなかで多くの気づきや発見があり、ワクワクしながら通っている毎日です。
密着!藤井研究室
研究室恒例!メンバーの誕生会
子ども食堂でのボランティア
(熊大通信74号 (2019 Autumn)10月発行)