中島雄太研究室(工学部)

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機械工学の技術で作ったデバイスで医療・健康分野に貢献

機械工学の技術を医療分野に応用

 02.jpgこの研究室では、機械工学の技術を医学や薬学に利用することを目指した研究を行っています。私自身、学生時代から、機械の技術を医療などのバイオ分野に活用できないかということに興味があり研究を続けてきました。今は、具体的には、マイクロナノ工学や微細加工といった技術をベースにして作った小さなデバイスを使って、細胞を培養したり、血液を分析したりしています。
 学生の研究も医工連携をテーマにしたものが多いです。最初は車や飛行機などに興味があり、医療機器や細胞を扱うことに抵抗がある学生も多くいるので、医療や健康分野の魅力を伝えるようにしています。言われたことだけをするのではなく、自分で考え行動できる学生を育てていきたいですね。

研究室の特徴

1.学生主体のゼミ
 ゼミは、学生が交代で進行しています。それぞれの発表内容について学生が活発に発言することで、明るい雰囲気ができています。

2.工学部なのに、医療・健康分野!?分野を超えた研究
 特任助教の西東洋一先生は病気の原因を解明したり、病気の診断を確定したりする病理専門医。「医工連携」で、分野にとらわれない研究ができるのが自慢です。

主な就職先

 パナソニック(株)、テルモ(株)、本田技研工業(株)、マツダ(株)、東京エレクトロン九州(株)など

先生と学生から一言!

04.jpg大学院先端科学研究部
西東 洋一 特任助教

—どうして工学部へ?
 工学部に医師がいることは、他大学ではそんなに珍しいことではありません。私が熊本大学の第一号になれればと思い、やって来ました。
 工学部に来て細胞や血液を扱うと思っている学生は、まずいないでしょう。しかし、学生の皆さんには、学部の垣根を気にしないでほしいと思っています。学部が違うからやってはいけない、なんてことはないんですよ。

—どんな研究を?
 再生医療材料の研究をしています。マクロファージという免疫細胞をコントロールして、皮膚や臓器にできた傷を早く治す材料を作れないか、と考えています。

03.jpg大学院自然科学教育部
博士後期課程機械数理工学専攻1年
赤池 麻実さん

—どんな研究を?
 本荘キャンパスの発生医学研究所と脳の発生に関する共同研究を行っています。脳の細胞にかける圧力を測るデバイスがほしいと発生医学研究所から依頼があったことがきっかけで、今はそのデバイスを作っています。
 周りには薬学や病理の研究をしている学生がいます。学部の垣根を超えた研究ができるのが良いところだと感じています。

—将来は?
 自分のラボを持ち、学部の垣根を超えた研究ができる環境を作りたいと考えています。その夢に向け、現在は研究力を身につける修行中です。

05.jpg大学院自然科学教育部
博士前期課程機械数理工学専攻2年
園田 啓人さん

—どんな研究を?
 
臓器を作る研究をしています。ガラス基板の上に心筋細胞を置いて培養させると、心筋シートという二次元のシートができます。二種類の細胞を培養する研究は、すでに多くの方が取り組まれているのですが、本物の心臓に近づけるために、細胞の種類を増やした研究を行っています。

—研究室の良いところは?
 先輩後輩関係なく、気軽に話ができるところです。中島先生も尊敬できる先輩のような距離の近い存在です。研究のときは真面目ですが、研究以外では一緒にふざけ合うこともありますよ。

うちの研究室自慢

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本格的な細胞培養ができる設備が整っています

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教員、所属メンバー同士の距離が近く、明るい雰囲気の研究室です

(熊大通信85号 (2022Summer)7月発行)

 

お問い合わせ

総務課 広報戦略室

096-342-3119