國府浩子研究室(医学部保健学科)

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がん患者とその家族に寄り添った看護支援を学ぶ

がん看護に関する研究や看護師を教育

 02.jpg研究室では、がん看護に関する研究、がん看護専門の看護師や乳がん看護認定看護師の教育、それに関する研究を行っています。患者さん主体のケアができる看護師を育てるため、患者さんやその家族に寄り添いながら、知識を生かしていくことを伝えています。
 学生の研究テーマの多くは、乳がん看護のケアや終末期のケアに関するもの。院生の中には専門看護師や認定看護師もいるので、患者さんに直接結びつくテーマが多いです。
 また、社会貢献の面では、病院や地域に関係なく、どこででも同じようなケアが受けられるように研修会などの活動を行っています。

研究室の特徴

1.臨床経験のある学生が多い
 「看護師としての専門性を磨きたい」と、臨床経験のある看護師が大学院生として入学してきます。ゼミでは様々な経験を生かした意見交換が行われます。

2.修士課程・博士課程合同ゼミ
 学生主体のゼミで、博士課程の学生が修士課程の学生に助言や指導を行います。コロナ禍をきっかけにオンライン開催となりましたが、県外在住の学生も多いので、今後もオンライン開催を続けていく予定です。

3.病院実習を重視
 学部生の指導では、現場経験ができる実習を特に重視。「未熟な学生にも、考えればできることがある」と國府先生は一人ひとりを励ましながら指導を行います。

学生から一言!

04.jpg大学院保健学教育部
博士後期課程保健学専攻看護学コース1年
小田 真理子さん

—どんな研究を?
 終末期のがん看護に関する研究をしています。終末期の患者さんには様々な苦悩があり、その患者さんと向き合うことは、看護師にとっても非常に困難なことだと言われています。修士課程で、がん看護の専門看護師の方にインタビューをして、死を意識した患者さんとの関わり方についての研究をしました。博士課程では、その研究を発展させて、患者さんと真正面から向き合える看護師を育成する教育プログラムの開発をしたいと考えています。私自身、現場で終末期の患者さんと向き合うのが難しかった経験があり、「どうしたら向き合えるようになるだろう?」と思うようになったのが研究のきっかけです。

—研究室を選んだきっかけは?
 がんに関する貴重な研究をされている國府先生と、がん看護の現場で経験を積まれた専門性の高い先輩方が多くいらっしゃる研究室なので選びました。先輩方と一緒に学べるゼミは貴重な機会だと感じています。たくさんの刺激を受けながら、学びを深めていきたいです。

03.jpg大学院保健学教育部
博士後期課程保健学専攻看護学コース3年
萩原 智子さん

—どんな研究を?
 肺がんが進行し、手術ができない患者さんが、自分らしく療養生活を送れるための看護支援に関する研究を行っています。がんの治療法はいくつかありますが、私は抗がん剤治療に着目し、投薬をするごとに、どんな支援を行うとよいのか、具体的な支援内容を考えています。投薬回数を重ねてもがんが進行したり、過去の薬の影響がでることもあります。薬の特徴や患者さんの状態、生活上の困り事を知ることができる、適切なケアについて、看護師に向けた教育プログラムの開発を目指しています。

—研究室の良いところは?
 國府先生の研究は一貫して看護の視点を大事にされているので、「先生のもとで学びたい!」と思い、國府先生を訪ねました。ゼミは、修士課程と博士課程の合同で行います。修士の学生にとっては先輩の意見が聞けるし、博士の学生にとっても後輩の研究は刺激になります。國府先生は、学生の意見交換が活発になるようにファシリテーションをされます。自分の言葉で語ることができる雰囲気が、学ぶ姿勢を高めてくれていると感じています。

うちの研究室自慢

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熊本Breast Care Nursing 研究会には学生も参加

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実習先での様子

(熊大通信86号 (2022Autumn)10月発行)

 

お問い合わせ

総務課 広報戦略室

096-342-3119