新年の言葉

熊本大学長 崎元達郎 明けましておめでとうございます。

経済不況、行財政の構造改革政策の中で、先の見えにくい新年の幕開けではあります。この様な困難な時においても、本学では、その置かれた状況を冷静に見極めつつ、より良い熊本大学を造るべく全構成員が一致協力して努力いただいており、深く感謝いたしております。

その結果として、昨年は田賀発生医学研究センター長をリーダーとするプロジェクトが21世紀COEプログラムの生命科学分野に関する事業として採択されたことは、熊本大学としても大きな喜びであります。 昨年末の平成15年度予算内示におきましては、医学研究科と薬学研究科を統合して医学薬学研究部、医学教育部・薬学教育部とすること、医療技術短期大学部を医学部保健学科として改組することが、要求どおりに認められました。 その他、大学教育機能開発総合研究センターの新設、生命資源研究・支援センターの新設、三人目の副学長の設置や、また、附属病院関係では、総合臨床研修センターの新設、医療情報経営企画部の新設 等々、要求内容のほぼ100パーセントが認められました。これらのことは、Kumamoto University for You(=KU4U)を学長メッセージとして発し、地域に根ざしつつ世界に発信する総合大学を目指す本学にとって、極めて意義深いことです。

また、キャンパスの整備においても、医学部附属病院西病棟の完成に続き、黒髪南地区総合研究棟、インキュベーション施設の建設が進行中です。

産学官連携につきましても、村山教授(自然科学研究科)らの(株)ヒューマンテクノロジー研究所が、山村副学長らの(株)トランスジェニック、(株)ユージーンに続き、三社目の熊本大学発ベンチャー企業としてスタートしており、これらに続く起業も含めて、今後の展開が十分期待できると考えています。

本学としては、2002年のこれらの成果を踏まえて、2003年を更なる発展の年となるように努力したいと考えています。

学生諸君には、「未来を生き抜く国際水準の力」をつけるべく、今年一年に何をやるのかの明確な目標と計画を立てられて、研鑚に励まれることを期待しています。

教職員にとっては、本年は法人化を目前にした正念場の年になります。大学構成員一人ひとりの意識改革と努力により円滑に法人化体制に移行すべく万全の準備をせねばなりません。学生諸君を含む大学構成員と関係各位のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。



熊本大学長
崎元達郎




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