受け継いだ思いと共に目指すは夢の舞台!
全員が主役になれる!それがチアの魅力
今年、発足10周年を迎える「熊本大学 体育会応援団チアリーダー部BLAZES(ブレージーズ)」(以下応援団チア部)。昨年は「全日本学生選手権大会」(インカレ)の決勝進出、またインカレと並ぶ全国大会「JAPAN CUPチアリーディング日本選手権大会」出場と、チアリーダーなら誰もが憧れる夢の舞台・国立代々木競技場に2度も立ちました。
応援団チア部は、主将の教育学部3年・甲斐 彩乃さんを筆頭にプレーヤー18人、マネージャー4人の22名。ほぼ全ての部員が入部するまでチアリーディング未経験にも関わらず、なぜ応援団チア部に入部しようと思ったのかを聞くと、異口同音に「入学式の演技を見て感動し、見学に行って先輩たちの仲の良さに憧れて、私もこの人たちの仲間になりたいと思った」という答えが返ってきました。「熊大チア部で出会えた仲間が財産です」と甲斐さんが語るように、応援団チア部は本当に仲がいい。チアの演技にも現れるそのチームの仲の良さが、応援団チア部の最大の魅力です。
ハードな練習を笑顔でこなす彼女たちにチアリーディングの魅力を尋ねると「一人一人の持つ魅力が最大限生かされることです!」と語ってくれました。「周りと比べ身長が高くチアに向いていないと思っている子でも、トップ(*1)を支える大切な役割がある。体が小さくて力がないためにベース(*2)が苦手な子も、練習を重ねればトップで輝くことができる。みんなが主役になれ、輝ける場所があるのがチアの魅力です。また、一人でも欠けたら技は完成しません。みんながそれぞれ最大限の力を出した時に一番の演技ができるんです。全員で喜びを分かち合えるのもチアの醍醐味ですね」。
どんな子でもチアができるということ、そして仲間と一緒に作り上げるチアがいかに楽しいかを知ってもらいたいと、現在は新入生の勧誘にも力を入れています。
*1 トップ・・・地上より高い位置で、ベースに支えられながら動作を行う人のこと
*2 ベース・・・トップを支える役割の人のこと
“道”を作ってくれた先輩たちの存在
毎年全国大会出場を果たす常連チームに比べて、創立10年という“若さ”の応援団チア部が代々木の舞台に立つまでに成長したのには、彼女たちを育て、支えてきた先輩たちの存在が大きかったといいます。
昨年の冬に新幹部となった3年生にとっての目標でありお手本となっているのが、1年生の頃に全国大会へと導いてくれた先輩たちです。
「全国大会に出場した2年前の先輩たちはどんな事にも真剣だった」と振り返る3年生。甲斐さんたち1年生は12人、2年生は6人の中、当時の3年生は9人。後輩の指導に時間を割きながらも、自分たちの練習も一切手を抜くことなく、できるまで練習し続けていたという先輩たち。完璧な演技に近づけるために、喧嘩になるほど互いの思いをぶつけあっていたそうです。しかし、いったん練習が終われば本当に仲が良い先輩たちの姿を見て、こういう関係を作っていきたいと思うようになっていったといいます。
「落ち込んでいた時には声を掛けてくれ、少しでも気を抜くと本気で叱ってくれました。その分、大技を決めた時や大会で結果を出した時には全力で褒めてくれるんです。こちらの思いを汲み取り、やる気を出してくれるその厳しさと優しさ、そして諦めない強い気持ちを身を持って教えてくれました」と3年生は語ります。
「創立わずかで代々木の舞台に立てたのは、コーチの熱心な指導と、チアと練習に対する先輩たちの強い思いがあったから。経験のない私たちを指導し育てながら、部を全国大会まで導いてくれた先輩たちの努力を、今その立場に立ってみてやっとわかるようになりました」と甲斐さんは語ります。
彼女たちにとって、先輩たちは“神様と呼べるくらいの憧れの存在”。目標であり、超えるべき壁として、今も部員たちをけん引する力となっています。
憧れの存在を超えて今年も夢の舞台へ!
先輩たちが連れて行ってくれた全国大会の舞台に今後も立ち続けることが応援団チア部の大きな目標になった今、その目標に向けてまずやらなければならないことは、チームの関係づくりでした。自ら意見を言えない部員もいる中で、みんなが意見を言い合えるチームにするにはどうしたらいいかと話し合いを重ねてきたという3年生。それと同時に1年後、どのようなチームになっていたいか、大会でどのような演技を披露し、絶対に何点獲得する!といった具体的な目標について、みんなでミーティングを重ねたと言います。「今、学年関係なくどんなことでも言い合える関係ができています。慣れ合いではなく、互いに尊敬と信頼ある関係が築けていることが嬉しい」と甲斐さんは語ります。
「この10年、応援団チア部は確実にレベルアップを続けてきました。しかし、これまでと同じ歩幅で今後も成長し続けることができるかがこれからの課題です」。この課題を乗り越えるためには、これまで以上に練習を重ねること、そして先輩たちから学んだ技と思いを後輩に受け継ぎ、次の代を育てていくことが先輩への最大の恩返しだと、3年生の思いはひとつです。今も学業が忙しい中、大粒の汗をかき休憩時間も自主練習をしながら3時間みっちり、必死に練習に励んでいます。
先輩たちに何倍も大きく成長したチームの姿を見てもらえるように、これまで培ってきた堅い絆と信頼関係を生かして今年も国立代々木競技場を目指します。今しかない学生生活、今しか一緒にいれない仲間だからこそ、今この瞬間をみんなと全力で過ごしたいと語る彼女たち。その姿はキラキラと輝いて見えました。
(2013年4月25日掲載)
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