新型コロナウイルス感染症拡大で熊本に行けない! でも、遠隔授業で大学の授業が受けられるようになりました!

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アニメやドラマで日本に興味

健児くん(以下◆):チェさんが日本に興味をもったのはなぜですか?

チェさん:小学4年生のときに、日本のアニメやドラマを見たのがきっかけです。とても面白いと思って、日本に興味を持ちました。 日本語も勉強したいと思うようになって、日本語のアニメを見続けたんです。
何年か見ているうちに少しずつ聞き取れるようになって、それからは会話の本を買って書き写す練習をしました。

◆:高校でも日本語を学んだそうですね!

チェさん:韓国では高校生活3年間のうち、1年間は第二外国語を履修するようになっています。そこで、日本語を勉強しました。学校での勉強のほかに、テレビ番組を見たり、SNSで日本の人とつながって会話をしたりして、 生活の中で使える言葉が身につくように工夫しました。
その甲斐があって、大学入試の面接は日本語で受けることができました。 そのほかに高校では教育ボランティアもやっていました。小学生と中学生を対象に、勉強を教えたり相談を受けたりするもので、週1回、卒業するまで続けました。



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薬学の研究が充実した熊本大学で学びたい

◆:薬学部を目指したきっかけはなんですか?

チェさん:中学生のときは化学が好きでした。化学についての講演を週1回くらい聞く機会があって、楽しみにしていました。その中で、サリドマイドの薬害について話を聞いたことが薬学に興味をもったきっかけです。 サリドマイドは、構造が変化することで望まれていない効果が出てしまいました。
同じ種類の元素から構成している薬でもその効果が完全に変わってしまうところが興味深いと思いました。

◆:熊本大学で薬学を学ぼうと思ったのは?

チェさん:高校2年のとき、担任の先生が「薬学の研究は日本が有名だから」と留学をすすめてくれました。そこで日本のいろいろな大学を調べたのですが、研究が充実しているのは国立大学だなと思いました。
 いろいろな大学のカリキュラムや、所属する先生方の研究内容を見たのですが、その結果、熊本大学で行われている研究が面白そう、学びたい、と思って進学を決めました。

コロナ禍で心配な毎日。遠隔授業がうれしかった

◆:入学が決まった後、国外への移動が禁止になりましたね。

チェさん:私の周りには感染者は出ませんでしたが、いろんなところで集団感染が起きて、外出規制などがありました。3~4カ月ほど、必要な生活用品を買いに行く以外は、ずっと家にいる日々でした。もともと3月に熊本に行く予定だったので、準備もすすめていたのですが、日にちがどんどん延長されて、心配でした。

そんなとき、遠隔授業の連絡がきて、とても嬉しかったです。韓国にいながら、大学の授業が受けられるのが楽しみでした。今は、自宅のノートパソコンで授業を受けています。目が良くないので、資料などが対面授業よりしっかり見られるのはいいところだなと思っています。
通信環境の影響なのか、授業の途中で内容が途切れることもあります。 長いときは1~2分くらい途切れるのですが、講義内容の動画が後でアップされるので、それを見直して学ぶようにしています。

高校までは暗記するのが主でしたが、そうやって覚えたこと一つひとつに理由がある、意味があるということが学べるのはとても面白いと思っています。高校で性質を学んだ化学物質についても、それが体にどう影響するのかが学べて、もっと学びたい気持ちでいっぱいです。

不安も多いのですが、入学が決まったときも遠隔授業が始まるときも、大学の方は学校生活や授業についての問い合わせに丁寧に説明してくれます。学生一人ひとりに気を配ってくれる大学なので、安心して授業が受けられています。

講義は日本語で受けていますが、日本語と英語であれば、日本語が得意。なので、日本語の講義が受けられるのはよかったです。

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熊本に行ったら、同級生ともっとコミュニケーションしたい!

◆:熊本に早く来られるようになるといいですね。

チェさん:私もそう思います。熊本大学に行けるようになったら、同級生などいろんな人とコミュニケーションをとりたいと思っています。私は外国人なので、日本語を使って勉強するのが難しいこともあります。
 いろんな人とコミュニケーションをとっていけば、私の日本語の実力もアップするので、楽しみです。

将来は、薬の研究をする研究者になりたいと思っています。日本でやるのか韓国でやるのかはまだ決めていませんが、卒業までには、やりたい研究、知りたい分野が決まると思うので、それをがんばりたいです。

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(2020年8月11日掲載)

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