ハーン没後百周年記念祭レリーフ贈呈・除幕式挨拶

熊本大学長 崎元達郎
熊本大学の前身、旧制第五高等中学校時代に教鞭をとったラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の没後百年にあたる命日に合わせて、学内の五高記念館近くでハーンレリーフの贈呈・除幕式を挙行しました。

本日は、マーフィー・アイルランド駐日大使、ロドゥサキス・ギリシャ駐日大使、潮谷熊本県知事、幸山熊本市長、小泉 凡 島根女子短期大学助教授はじめ学外からのご来賓の皆様のご参加を得てハーン没後百周年記念祭の一行事としてハーンレリーフ贈呈・除幕式を挙行できましたことは、第五高等中学校を前身の一つとする本学にとりましてこの上ない喜びであります。このレリーフの設置につきましては、四つの力によって実現を見ました。まず、第一に本学教育学部西川教授をはじめとするハーン、レリーフ設立実行委員会の熱意、そして第二に実行委員会の呼びかけにご賛同頂き募金頂きました多くの方々のご支援、第三に皆様おなじみのおてもやん像の製作者であり、本学が誇る彫刻家である石原教育学部長がお忙しい中、制作をお引き受け頂いたこと、そして最後に本学の事務局、施設部関係者が、埋蔵文化財調査や「極東の将来」の石碑の移設に迅速に対応してくれたことであります。

以上このレリーフ設置にご支援ご協力頂きました皆様に心よりお礼申し上げます。

この場所の選定も非常に良かったと考えております。来賓の皆様の席からこのレリーフ・石碑に向けてカメラを構えますと背景に五高記念館が写るというアングルになっており一枚の絵はがきを構成できるのではないかと考えています。

ご存じの方も多いと思いますが、五高本館に向かって右手にも漱石の像と碑文がありまして、このレリーフの完成により右に漱石、左にハーンという五高の二大有名教師を顕彰することができ、大変うれしく思っているところであります。このような整備が熊本市内だけでなく、県外からの多くの人々が訪れて頂けるような観光スポットとなり、県・市の観光ルートの開発に、寄与し特に修学旅行の訪問地になれば大学としても大変有り難いことと考えております。

また、当然ながら、これを機に大学として、ハーン研究の拠点化についても引き続き支援し、努力するつもりでおりますが、私どももハーンの言葉、「素朴、善良、質素を愛する心」を心にとめておきたいと考えます。

以上をもちまして私のお礼の言葉とさせて頂きます。

ありがとうございました。

熊本大学長
崎元達郎




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