九州大会を突破して、目指せ全国大会![将棋部]

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一番力がつく方法は、いろんな人と議論し合うこと

加藤一二三九段の引退や藤井聡太四段の公式戦29連勝、羽生善治竜王の史上初「永世七冠」達成など、2017年は将棋界が熱い1年。日本中に将棋ブームが到来しました。熊本大学にも将棋が好きな人たちが集まる将棋部があります。
将棋部の部員は約20名。毎週土曜の13時に活動をしています。部長からの連絡事項から始まり、それが終わると土曜レーティングと呼ばれる5分30秒での対局を繰り返します。時には1つの対局を全員で見て意見を出し合うこともあります。「1人で、あのときこうすればよかったと振り返ることもありますが、やっぱりみんなで意見を言い合う方が力になるように思います」と語るのは理学部3年の中村彰展さん。将棋部の元部長です。新部長の工学部2年中村怜央さんも「一般の人でも将棋のアルゴリズムをダウンロードできるようになったので、時々コンピューターと対戦して将棋の研究をすることもあります。でも、やっぱり一番力がつくのはいろんな人と議論し合うことだと思います」と語ります。
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チームプレイの大切さを学んだ団体戦

中村彰展さんの将棋歴は、なんと幼稚園時代から。「幼いころからボードゲームが好きでした。幼稚園にオセロの強い子がいたんですが、ある日その子が将棋もやっていると聞いたんです。将棋で、その友達に勝ちたいと思ったのがきっかけで将棋を始めました」。けれど、オセロの強い友達とは結局将棋を指せぬまま、転校で離ればなれになってしまったそうです。それから将棋の力をつけていった中村彰展さんは、高校時代に団体戦で全国3位に輝きました。この全国大会が将棋人生の中で一番印象に残っている、と中村彰展さん。「団体戦は3対3で、2勝したチームの勝利になります。ある対局で午前中に1人が体調不良で負けてしまったんです。これは挽回せねば、と午後に私ともう1人で頑張って2勝することができました。最後の対局では私が体調不良で…(笑)。でも、あとの2人が頑張ってくれたので、また勝つことができて、全国3位を獲ることができました」。この団体戦を通して、チームプレイの大切さを学んだと中村彰展さんは語ります。
一方、中村怜央さんも全国大会出場経験者です。結果は、「途中で優勝校と当たってしまってベスト16。緊張しすぎて後輩の前で失敗してしまいました」と苦笑い。全国へ行けた喜びと失敗をした悔しさで、中村怜央さんの心の中に一番印象的な出来事として刻まれています。
失敗してもフォローし合える団体戦ですが、チームプレイだからこそ一人ひとりの勝敗がチームの勝利を左右することになります。中村彰展さんにはそのことを痛感させられた苦い経験もあります。大学では春と秋に九州大会があり、熊本大学はまだこの大会を制覇したことがありません。春の大会は5人制で、3勝したチームの勝利。1位を決める対局は2勝2敗で、熊大の優勝は中村彰展さんの勝敗にかかっていました。「そこで負けてしまったんです。自分の負けがチームに影響してしまうことを実感しました」と中村彰展さんは悔しそうに語ります。
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レベルの高い先輩やネットを通じた他大学との交流…
「大学は違う!」

中村怜央さんが将棋を始めたのも小学校に上がる前からです。「祖父の影響で将棋を始めました。でも、始めてからしばらくは祖父との遊び感覚でした。本格的に将棋を指すようになったのは高校で将棋部に入ってからです」。高校時代にはプロ棋士の指導対局を受けたこともあります。「当時は飛車、角を落としてもらってようやく互角に戦える程度。今なら角落ちで勝てるかどうか…。やっぱりプロはレベルが全然違います。ハンディがないと戦えません」と話します。
将棋が好きで大学でも将棋部に入部した中村怜央さん。高校と大学の違いについて、「2016年までとても強い先輩が在籍していたので、目の前で白熱した対局を見ることができました。大学は違うな!と実感しました」と語ります。また、九州にある大学の将棋部と合同合宿をするなど、大学間の交流も盛んです。「最近はネットを使って、関東の大学や広島大学の人と将棋を指すこともあるんですよ」と教えてくれました。
将棋部の今後の目標について中村彰展さんは「団体戦優勝」、中村怜央さんは「団体戦で全国大会へ行きたい!」と語ります。「九州大会突破」という点で、2人の目標は共通しています。中村彰展さんは部長の代を引き継ぎましたが、「在学中は将棋を続けていくつもりです」と将棋を楽しんでいきたい気持ちを語りました。一方で「初心者も経験者も楽しく将棋を遊べる部活にしていきたいです」と中村怜央さん。将棋ブームに乗って、将棋を始めてみようかな?と興味を持っている人は、一度、将棋部の扉を叩いてみてはいかがでしょうか?
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(2018年3月12日掲載)
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