悔しさをバネに勝利!全員で戦うパスサッカー

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新コーチを迎え、チーム力がアップ!

image_02.jpg ライトに照らし出された夕暮れの武夫原グラウンドに、力強い掛け声と選手たちが蹴り出すボールが飛び交います。毎週火~金曜に練習を行っているのは、熊本大学男子サッカー部(以下:サッカー部)。部員30人とマネージャー5人が力を合わせて、「九州大学サッカーリーグ」1部リーグ昇格、そして天皇杯出場を目指して奮闘しています。
現在は、2部リーグに所属するサッカー部。かつては、全国大会に出場するほどの強豪だった部の歴史を胸に、日々の練習に妥協はありません。その輝かしい時代にサッカー部のメンバーとして活躍したOBである高木太郎さんを2年前にコーチとして迎え、気合いも一新。気力、体力の両面で充実を図り、部全体の意識もぐんと高まりました。
部長を務める教育学部3年生・上村英孝さんは、そんな部員たちを一つにまとめ、練習に対する意識の向上のために、試行錯誤の連続だと語ります。「個々のモチベーションを向上させるのはもちろんですが、それを常に保ち、一人一人の個人技を高めることが、チーム力の底上げにつながっていると実感しています。以前は、試合の前日に飲みに行くような部員もいましたが、今は試合に備えて、深酒するような部員はいませんね)」と、高木コーチの就任が、部にもたらした大きな変化を振り返ります。

キャプテンと交わした“男の約束”

image_03.jpg 4月に開催される「九州大学サッカーリーグ」に続き、5月「大杉杯」、翌年2月「県総合選手権2部リーグ」など、一年間を通じて、さまざまな試合に出場するサッカー部。「特に忘れられない試合が、2013年に『九州大学サッカーリーグ』で戦った九州大学戦ですね」と上村さんは苦笑い。
この日のために練習を積み重ね、選り抜いた最強メンバーで臨んだものの、宿敵・九大サッカー部を相手に善戦むなしく惜敗。上村さんは、あまりの悔しさに部活を辞めることを決意したほどです。「当時のキャプテンに退部を伝えると『次の試合で負けたら、辞めていい。その時は俺もキャプテンを辞める』と言ってくれたんです。その言葉がとてもうれしかったし、キャプテンを辞めさせるわけにはいかない。サッカーは自分一人でやるもんじゃない、自分自身の部活に対する意識が大きく変わった瞬間でした」。
次の試合では、上村さん自らがゴールを決め、チームを勝利へと導きました。「悔しさをバネに、ただひたすら全員で練習に励んだことで、チームが一皮むけた感じでしたね。いい経験でした」と、当時を振り返ります。

悲願!1部リーグ昇格を目指す

image_04.jpg 細かいパスをつないでいくパスサッカーが熊大サッカー部の持ち味であり、大きな武器です。今の部員は全員サッカー経験者ですが、高校では勉強とサッカーを両立してきた “文武両道型”の学生ばかり。「特別に身体能力が高いメンバーがいるわけではないので、1部リーグに昇格するためには、戦略に工夫が必要ですね」と、上村さんは語ります。
そのために取り組んでいるのが、相手の動きや特徴を事前にビデオで撮影し、戦略を立てる「スカウティング」。また、手本となる社会人チームを徹底的に分析し、年齢や体力面でのディスアドバンテージをカバーする戦略や得点に結びつくパス回しの技を攻略。 “弱小チームであっても、勝てるパスサッカー”を研究しています。
そんな部員たちを影で支えるのが、マネージャーの存在です。部員たちがサッカーに打ち込めるように、練習の環境をよりよく整え、甲斐甲斐しく働いてくれるといいます。マネージャーの教育学部3年・楳田彩乃さんは、部員用の水をボトルに入れたり、けがの時に氷でアイシングしたりと、忙しく動き回っていました。「いつも一緒にいる仲間が試合で頑張っている姿を見ると、ついつい熱くなりますね」と笑顔がこぼれます。 フィールドに立つメンバーだけでなく、全員サッカーがテーマ。試合の時には円陣を組み、「いくぞ!オーッ!」の掛け声で心を一つにすることを大事にしているという上村さん。「来年こそは、1部リーグに昇格します!」とキラキラした瞳で語ってくれました。
(2015年3月31日掲載)

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