熊本大学工学部附属革新ものづくりセンター「ソーラーカー班」

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ソーラーカー作りにかける夢

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「もともと車が好きなんです。自分たちで作ったソーラーカーが、鈴鹿サーキットを走るのを想像するだけでワクワクします!」と目を輝かせて話すのは、ソーラーカー作りに魅せられた学生たち。
熊本大学工学部は、21世紀のものづくりをリードする技術者やデザイナーの育成を目指す「革新ものづくり展開力の協働教育事業」の一環としてソーラーカー作りに取り組んでいます。毎年、三重県鈴鹿市で開催される「ソーラーカーレースEnjyoyIIクラス(480ワット以下)」に出場し、今年で4回目を迎えます。初参加の年はバッテリー切れで完走できず、記録は23チーム中18位。次年度は見事完走し、25チーム中14位と前年度の記録を上回ります。しかし昨年は予選を通過するも、本選で故障しリタイア。そして迎える今年。メンバーは、城尾 直哉(じょうび なおや)リーダーをはじめとする7人。ソーラーカー作りは全員が初めて。さてそのメンバーの作戦はいかに―??

光る職人魂!!

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「スピードと持久力の向上を図りながら、限られたエネルギーをいかに長持ちさせるか、つまりエネルギーマネジメントがカギなんです」と話すのはメンバーの山田 裕和さん。そのためには歴代のソーラーカーよりもさらに、強度を保ちながら軽量化を図ることと、空気抵抗の小さいデザインにすることが大事なのだそう。

そして、メンバーは設計班と溶接班に分かれて準備進行中。設計班の馬場 祐基さんはCAD(コンピュータの製図ソフト)でイメージを描きながら、「ソーラーカーは最高時速80キロ以上で走ります。今までは製作が容易な角パイプを使用していた。4号機ではそれを丸パイプに変更することで、強度はそのままに減量を行います」と話します。1号機は252キログラム、2号機で208キログラム、3号機では198キログラムと代々、減量に成功。それをさらに減量させると言うから驚きです。溶接班は、溶接技術の習得に余念がありません。「角パイプの接合部は直線的に溶接器具(手)を動かせばよいのですが、丸パイプの場合は立体的に動かさなくてはならないため難易度が上がる。距離感、動かすタイミングが重要」と溶接班の城尾 直哉さん。「練習あるのみ!」と意気込みも十分。

夢を現実に

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年明けには材料が全てそろい、本格的にソーラーカー作りを開始。設計班は無理・無駄がないかどうか入念にチェックし、製作と同時進行で臨機応変に対応します。溶接班は、正確に溶接できるよう繰り返し練習を行います。当面の目標は、3月までにフレームを完成させること。「今回、ハンドルは上下に動くレバー式にしようと思います。初の試みです。勉強します!」と設計班の大瀬戸 太一さん。さまざまなアイディアを出し合いながら、大会までにやらなければならないことが山積みです。「今年の目標は、10位以内」と口をそろえるメンバーたち。その表情は真剣そのもので、自分自身と対峙しながらソーラーカー作りに取り組む姿勢が伝わってきます。本番は、2012年8月3日(金)・4日(土)。4号機とともに成長した彼らが、鈴鹿サーキットを駆け抜ける日が待ち遠しい!!

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(2012年1月4日掲載)

information

  • 福岡モーターショー2012学生製作車両展
    2012年1月27日(金)~30日(月)の「福岡モーターショー2012学生製作車両展」に、昨年製作した3号機を出展します。

    日時 2012年1月27日(金)~30日(月)
    場所 福岡国際会議場
  • FIA ALTERNATIVE ENERGIES CUP ソーラーカーレース鈴鹿2012
    4号機を鈴鹿サーキットで走らせます!応援よろしくお願いします!

    日時 2012年8月3日(金)・4日(土)
    場所 鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)

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マーケティング推進部 広報戦略ユニット
096-342-3122