熊本大学公認サークルSoleil(ソレイユ)が令和5年度「STI for SDGs」アワードの次世代賞を受賞!

 国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が主催する令和5年度「STI for SDGs」アワードにおいて、熊本大学公認サークルの盲学校⽤教材開発普及サークルSoleil(ソレイユ)の取組が「次世代賞」を受賞しました。

 JSTの「STI for SDGs」アワードは、科学技術・イノベーション(Science, Technology and InnovationSTI)を用いて社会課題を解決する日本発の優れた取組を表彰することで、当該取組のさらなる発展や同様の社会課題を抱える国内外の地域への水平展開を促し、持続可能な開発目標(Sustainable Development GoalsSDGs)の達成に貢献することを目的として、JSTが令和元年度に創設したものです。

 第5回となる令和5年度「STI for SDGs」アワードでは、文部科学大臣賞1件、科学技術振興機構理事長賞1件、優秀賞3件、次世代賞1件の受賞取組が決定し、令和51118日(土)に表彰式及び受賞団体の代表者による取組概要の紹介等が行われました。

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STI for SDGs授賞式①※写真は表彰式の様子

【次世代賞受賞】
 団体名:盲学校用教材開発普及サークル Soleil
 取組名:盲学校教育現場において使用する音声式環境計「大気くん」の開発

 ※以下、「取り組み概要」及び「受賞理由」はJSTプレスリリース資料より抜粋

<取り組み概要>  
 現在、国内には約70校の盲学校があり、その教育現場では、物の表面の凹凸など触察を重視した教材や、音声の補助機能がある教材、点字をスムーズに学ぶための補助道具など、視覚に障害を持つ児童が晴眼者の児童と同じように学ぶための教材や道具が求められている。しかし、現状では、そのような教材は一般のものより高価かつ種類も少ないため、教師が自作するケースも多い。熊本大学では、工学部のものづくり教育の一環として、点字学習用の器具を盲学校に寄贈したことがきっかけとなり、盲学校の教育現場で役立つ教材を開発する公認サークルSoleil(ソレイユ)が2014年に発足した。このサークルでは、発足以来、約15種類、600台の教具を全国の盲学校に寄贈しており、現在は技術による社会貢献として、視覚障害の有無にかかわらず平等に学習できる環境を提供することを目的に、約40名の学生が活動を行っている。
 その中の1つに、音声式の環境計「大気くん」がある。「大気くん」は、温度・湿度・気圧・高さの変化を音声で教える機能を持つ小型の教具であるが、例えば、体感温度の読み上げ機能を自分で服を選ぶといった自立活動に役立てることや、相対湿度の読み上げ機能で湿度と空気中の水分の関係を学ぶ、といった形でも活用できる。この教具の開発に当たっては、全盲の子供が扱いやすく怪我の危険も排除するために、盲学校との連携で大きさや形状、素材など、さまざまな改良が行われた。他にも、音声式の白杖トレーニング器やユニバーサルデザインのボードゲーム「ふれあいボードゲーム」なども開発されている。市販の教具は必要な機能は備わっていても、児童が楽しみながら学習できるようなものが少ないことから、これらの教材の開発には、楽しく遊べる要素を組み込む工夫もなされている。今後は、NPO法人との連携やクラウドファンディングの活用で、制作に必要な人員と資金の幅広い調達を行い、活動を持続可能なものにしていこうとしている。

<受賞理由> 
 本取り組みは、大学の公認サークルを母体とした活動であるが、次世代を担う大学生が、技術で社会貢献することを目指し盲学校の教材を開発するという、他に例のないユニークで意義深い取り組みである。また、ものづくりの学びの中で「誰も取り残さない」包摂的な姿勢を体得する機会を生み出す、優れた教育プログラムである。卒業した学生もこの取り組みに関われるようNPO法人を立ち上げるなど、活動の持続可能性も検討されており、将来への希望を感じられるものである。主としてSDGs目標4のほか、1、9および10の達成に貢献が期待されるとともに、次世代を担う大学生の活動として優れたものとして、選考委員会において次世代賞にふさわしいと判断された。




※令和5年度「STI for SDGs」アワード受賞取組決定の詳細についてはこちら(JSTホームページ)

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