第2回美術教育シンポジウム「鑑賞教育は必要なのか?」を開催します

event_available 日時: 2016年12月10日 13時0分 から 17時0分 まで

一般

「鑑賞」は「表現」と並んで美術教育指導上の柱となっています。近年の学会誌や教育実践報告では鑑賞を取り上げた事例がその数を増してきました。鑑賞教育への関心の広がりと高まりを感じさせる現象です。その要因はさまざまにあるでしょうが、美術教育における指導観の変化と物理的環境の変化が大きく影響していると思われます。すなわち前者については、現行の学習指導要領から強調され始めた「言語活動の充実」の推進により、言葉を介在して思考力・判断力・表現力を育てる美術へのアプローチが求められつつあること。後者については教育機器としての視覚メディアの拡充に伴って、視覚芸術の再現が幅広くできるようになったということでしょう。
では実際、私たちは鑑賞教育にどのような成果を望んでいるのでしょうか。手軽で高機能のメディアの普及は視覚データの提供を容易にしました。画像を見ながらコミュニケーションを交わすことはすでに私たちの日常となっています。単にそれが鑑賞教育の目的であるなら、ことさら教育課程として考える性質のものではなくなるでしょう。「鑑賞教育は必要なのか?」。昨年に引き続き第2回となる本シンポジウムは、あえて懐疑的なタイトルを掲げています。さらに今回は、「発達段階における鑑賞教育」をご専門とする筑波大学の石崎和宏教授 をお招きし、ご講演いただきます。本質的な問い直しから始めて、あらためて美術鑑賞教育の目的や方法について考える機会としたいと思います。
是非ともご参加いただきますよう、宜しくお願い申し上げます。

日時 平成28年12月10日(土)13時00分~17時00分 (受付12時30分~)
場所 熊本大学工学部百周年記念館( キャンパスマップ 黒髪南地区[55]番の建物
交通機関でのアクセス方法は、 交通案内ページ をご参照ください
対象 一般
入場 無料
申込方法 事前申し込みの必要はありません 当日会場にお越しください
プログラム
  • 受 付 12:30-
  • 開 会 13:00-13:15
    主催者挨拶/熊本大学教育学部長 八幡 英幸
    趣 旨 説 明/熊本大学教育学部教授 喜久山 悟
  • 基調講演 13:15-14:00
    演題「鑑賞スキルからレパートリーへ―学習方略を複眼的に考える―」
    筑波大学芸術系 教授 石崎 和宏 氏
  • 講 演 14:20-15:50
    演題「鑑賞教育で何が起きるのか?」
    熊本県立美術館 参事 石丸 美穂子 氏
    演題「小学校における造形要素に視点を当てた美術鑑賞教育法」
    鳥取県大山町立中山小学校 教諭 妻藤 純子 氏
    演題「鑑賞教育は必要です~高等学校の現場から~ 」
    熊本県立松橋高等学校 教諭 山口 一 氏
    演題「”つくり手”の視点で絵を視る」
    熊本大学教育学部 准教授 松永 拓巳
  • 総合討議 16:10-17:00
    司会:喜久山 悟
    石崎 和宏氏、石丸 美穂子氏、妻藤 純子氏、山口 一氏、 松永 拓巳
  • 閉 会 17:00
    挨 拶/熊本大学教育学部教授 緒方 信行
主催 熊本大学教育学部美術教育講座

石崎和宏教授の「崎」のつくりは、正しくは「大」ではなく「立」です。環境によって正しく表示されないため、「崎」 を使用しています。

お問い合わせ
教育学部美術教育講座 水野 裕史
TEL:096-342-2675
E-mail: art※educ.kumamoto-u.ac.jp
(メール送信の際は※を@に換えてください)