新年のご挨拶

熊本大学長 崎元達郎

新年あけましておめでとうございます。

人事院勧告に連動した給与ダウンや実質的に毎年1%削減される厳しい大学予算状況の中、本学では、国際水準の教育による人材育成と、高度な学術研究、産学連携等を通じた地域貢献、先端医療、高度地域医療を実施しており、地域に根ざしつつ、国際的にも存在感を示す大学としてさらなる発展を遂げるべく全構成員が一致協力して努力しております。

その成果の一端を報告しますと、教育関係では、工学部による「まちなか工房」の開所と「ものづくり創造融合工学教育事業」の推進、自然科学研究科の「国際化推進プログラム」の実施、教育学部の「教員養成推進プログラム」の実施、薬学教育部の「DDSスペシャリスト養成(大学院教育イニシアティブ)」の取組みなどが挙げられます。また、全学的には、本学独自の予算で学生が海外で活動する為の国際奨学金制度を設立しました。

研究関係では、ナノスペース電気化学や感染症のプロジェクトのスタートと、富士電機システムズ(株)との包括的連携、(財)化血研からの寄附講座の受入れ、「政策創造研究センター」の開所、本渡市(新・天草市)との包括的連携、バイオエレクトリクスに関する国際コンソーシアム協定締結、上海フォーラムの開催と熊本大学上海オフィスの開設などが挙げられます。

施設整備では、10月の発生医学研究センター新棟の完成につづき、この3月に、情報ネットワーク館と放送大学熊本学習センター合築の完成、この秋には、附属病院の中央診療棟が完成予定です。

今後の展開としては、この4月から社会文化科学研究科における「教授システム学」専攻(修士課程)の設置、薬学部の薬学科(6年制)と創薬・生命薬科学科(4年制)への改組、阿蘇製薬(株)、ニプロ(株)、(株)LTTバイオファーマからの寄附講座の受入れと創薬研究センターの設置、工学部の5学科から7学科への改組、大学院自然科学研究科の専攻増と重点化等を実現します。

平成18年度は、6年間の目標計画期間の中盤に入り、大学改革の真価が問われる年となります。熊本大学の更なる飛躍のためには、教職大学院の設置計画と社会文化科学研究科を修士課程と博士課程を持つ大学院として充実させる再編統合計画等を実現する必要があると考えています。

年頭にあたり、2005年の輝かしい成果を踏まえて、2006年が更なる充実・発展の年となるよう学内外の関係各位の御理解と御支援を心からお願い申し上げます。

熊本大学長
崎元達郎




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