京町台遺跡

【京町地区】

遺跡名 京町台遺跡群(熊本市埋蔵文化財地図No.8-45、東西400m、南北350m)
所在地 熊本市京町本丁5-12
地 区 教育学部附属小学校・附属中学校敷地
時 期 弥生時代後期(約2000年前)・奈良・平安時代(約1300年前)
近世(約500~400年前)
立 地 台地上(標高30~40m)

京町台遺跡群内には、熊本市立京陵中学校と熊本営林局も含まれます。京町地区がある京町台地は、坪井川と井芹川に挟まれていて、台地の東西は急峻な崖地になっています。この天然の要害ともいうべき地の利を活かして、台地の南端には熊本城が築かれており、周辺の台地上には武家屋敷が築かれていました。

京町台遺跡で最初に発掘調査が実施されたのは、営林署内の宿舎改築工事(1966年)で、重弧文をもつ弥生土器と、奈良・平安時代の土器(土師器・瓦器など)が少量出土しました。現在京町台遺跡群は、弥生時代の集落遺跡として認定されています。

熊本大学埋蔵文化財調査室では、附属小・中学校構内でも調査を実施しています。江戸時代の附属小・中学校の敷地内は古地図によれば、肥後藩の家老澤村家の広大な屋敷地でした。小学校の敷地内は土地が削られていて、遺跡の残り方はあまりよくありませんが、中学校の敷地では弥生時代後期の竪穴住居址や石棺墓、江戸時代の土坑や井戸が発見され、江戸時代の出土品からは日常生活で使うものに加えて優品が多く出土し、当時の武家屋敷での生活の姿がうかがえます(9405調査地点)。

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I 区 V 層遺物出土状況(0007調査地点)

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埋蔵文化財調査センター
096-342-3832