Vol.2 見事に書類審査を突破!

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「KUMADAI NOW」では「熊本大学からくりサークルの
活動を随時レポートし、彼らの熱い思いと大会出場に懸けた日々をご紹介します。

見事に書類審査を突破!
いざ、第1次ビデオ審査へ!!

ロボットが真っすぐ走った!

1221robocon_i01.jpg 黒髪キャンパスに明かりが灯るころ、「熊本大学からくりサークル」の部屋には三々五々部員たちが集まってきます。講義の合間や放課後を問わず、今日もロ ボットづくりは続いています。一カ月ぶりの取材に訪れると、“ロボコン部”リーダーの松本翼さんは、開口一番、「書類審査を通過しました!」と言いなが ら、書類審査通過通知書をおもむろに出してくれました。第1次ビデオ審査についての必要事項なども記載されているその書類はクシャクシャになっており、メ ンバーが何度も読み返している様子が伝わってきます。勝負はこれから。1月下旬の第1次ビデオ審査に向け、少しの猶予もありません。

コンテストに規定された手動ロボット1台、自動ロボット2台のうち、まずは自動ロボットから着手。部分的にうまく作動せず、3度も部品を組み立て直して、 ようやく真っすぐ走行することに成功しました。次の課題は、ロボットの動きを制するセンサーを取り付けること。「センサーがうまく作動するためには、どこ に取り付けるのがベストなのか?」と、議論を重ねる日々が続きます。

次はセンサーだ!!

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「ロボットの感覚をつかさどるセンサーの取り付けは慣れていないので難しい」と苦笑いの松本さんを支えるのは、工学部情報電気電子工学科2年・祖母仁田 剛(そぼにだ ごう)さん。部員の誰もが認めるセンサーの達人です。幼い頃から機械いじりが大好きで、入部当時、先輩からマイコン (*1) に ついて教わったのをきっかけに、プログラミングなどの勉強を積み重ねてきました。それらを生かして、現在はセンサーを取り付ける最適なポジションや手法を 割り出している最中です。そして、ロボット製作の重要なカギである軽量化に欠かせないのはオリジナルの部品作り。それを担当するのは工学部機械システム工 学科1年・石走(いしばしり)紗矢佳さん。製作担当の中では紅一点!フライス盤 (*2) を器用に使い、軽量化実現のための精密な部品作りに試行錯誤しています。

一人一人が責任を持ち、自分の役割を果たす姿勢は“ロボコン部”に揺るぎない信頼関係を築いています。誰かが、「寸法複雑だけど、作って!」というメモを 一つ残して講義に行けば、戻った時には他のメンバーが率先して部品を組み立てているほどチームワークは抜群。それはみんなが決勝進出という同じ目標に向 かっているからに他なりません。“ロボコン部”の一人一人が主役なのです。

(*1)マイクロコンピュータ、ないしマイクロコントローラの略。プログラム(命令)を実行するもの。プログラムでは、ある入力に対してさまざまな計算や条件判断を行い何らかの出力を行う
(*2)定位置で回転する軸にはめられたフライス(切削工具)で、工作物(金属など)を切り削る機械のこと

正月返上!いよいよリベンジスタート

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2012年1月23日は、第1次ビデオ審査の提出〆切日。次の審査では「自動と手動ロボットの連携がとれているか」という「基礎力」が試されます。自動ロ ボットは、アームを取り付けて饅頭をつかむことができるようにすることと、20センチの段差を登ることができるようにすることが課題。手動ロボットにおい ては、これから部品作りがスタート。どちらも重量を減らして身軽にすることがポイントなので、「完成後、パーツに穴を開ける“肉抜き”をしてさらに軽量化 を図りたい」と話すリーダーの松本さんからは、最後の最後まで手を抜かないという心意気が伝わってきます。

「ロボコン出場目指すぞ!」と言う松本さんの掛け声に、力強く拳を上げるメンバーたち。その表情は、みんなで一丸となってロボットづくりに励む喜びにあふれています。

第1次審査の結果発表は1月末。もちろん正月返上も覚悟の上です。近づいてくるタイムリミットやさまざまな問題と向き合う“ロボコン部”の活動にこれからも目が離せません。昨年のリベンジに向けたステージへいよいよ突入です。

(2011年12月21日掲載)

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