WEBマガジン「KUMADAI NOW」初心者もバク転を1日で修得

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新入生歓迎の思いを込めて

image_02.jpg 創部42年の長い歴史を刻む熊本大学体操競技部。10月に開催される九州学生2部リーグ新人戦に向けて、黒髪北キャンパスの体育館で練習を続けています。
現在、部員は14人。そのうち2年は5人、1年は9人で、大半は大学から体操を始めた部員だと語るのは、キャプテンを務める文学部2年・阿野秀二さん。阿野さん自身も熊大に入学するまで、体操には興味もなく、新歓イベントで顔を出したのがきっかけだと語ります。「“新歓”で『バク転教えます』という催しをやっていて、おもしろそうだなと顔を出したら、本当にたった1日で、バク転だけでなく前方宙返りもできるようになったんですよ、自分でも驚きました。その達成感は今でも忘れられないほどです。もっといろんな技を覚えたいと思った一方、すぐに入部するわけではなく、しばらく練習に顔を出すことにしました。すると先輩方が自分の練習を投げ打って親身になって指導してくださるんです。安全にも配慮くださり、危険な場面では飛んできて助けてくれた。体操に魅せられたというよりも、この場にいたい。体操競技部の一員になりたいという思いで、入部を決めました」。
体操競技には個人の部と団体戦があり、一人一人の力が成績を大きく左右します。しかし、部のモットーは「周囲を巻き込んで、うまくなれ」。一人がみんなのために、みんなは一人のために協力し、共に技を向上していこうという精神です。その思いが伝わって、未経験の新人たちも体操競技部へと引き寄せているのでしょう。

恐怖との戦いを支える部員たち

image_03.jpg 体操競技には、床・あん馬・吊り輪・跳馬・平行棒・鉄棒という6種目があり、使う機材も多彩。大がかりな機材も多く、安全性を最優先にするため、練習時間を区切ってそれぞれをセッティングするなど、練習するにも手間暇が掛かります。「種目ごとに約30分の練習時間を設け、終わるとすぐに次の機材の準備。最後にはフリータイムで、弱点強化やその日のおさらいなど、各自自由に練習できる時間を設けています。体操競技の要は、個々の力。一人一人が自分自身に向き合い、地道に練習することが大切なんです」と阿野さんは語ります。
未経験の新人たちは、まず筋トレと簡単な技から練習をスタート。最初は逆立ちからはじまり、先輩たちはアドバイスをしながら補助について、ケガがないよう細心の注意を払います。新しい技に挑戦する時に、どうしても向き合わなければならないのが“恐怖”。吊り輪や鉄棒は想像するよりも高く、落下という言葉が脳裏をよぎります。
「今も新しい技にチャレンジするたびに恐怖との戦いです。恐怖心を克服する練習の仕方もありますが、僕たちは部員にしっかり補助に入ってもらい、お互いの信頼の上で練習を繰り返して乗り越えてきました。3~4カ月練習しても新技に成功しない時には、投げやりになって諦めてしまうこともありますよ。そんな時は、先輩や仲間から『こんな風に練習してみると効果あるよ』とアドバイスをもらって、やってみるんです。すると、いきなり成功したりする。やっぱり信頼関係あってこその成功ですね。そうやってお互いを励まし、支え合っていくことが、体操競技部のいいところです」と語る阿野さん。
「無理やり、怖くてもやってみよう」「落ちても死にはしない」「補助に付いていてくれる」と、心の内の恐怖を打ち消すように呪文を唱え、一歩を踏み出すその背景には、揺るぎない部員たちの絆がありました。

体操界に寄与できる人材になれ

image_04.jpg 体操競技部は他の部活のようにいくつもの試合に参加するのではなく、目標は九州学生2部リーグ新人戦一本。しっかりと体をつくり、新しい技を覚えて身に付け、2年次の秋の新人戦に出場したら、後輩に代を譲って引退するのが体操競技部の習わしです。2014年の新人戦では、総合3位の成績を勝ち取りました。「入部して初めての試合が翌年10月なので、中だるみしないよう気を引き締めています。試合が近づくと気持ちが焦り、いきなり頑張りすぎてケガをするなど、当日に力を発揮できないこともありますので、心身ともに充実した練習を行っていきたいですね」。
OBの先輩方と飲みに行くなどして交流を図り、貴重なアドバイスをもらうことが多いという阿野さん。「体操一筋の他大学と違い、熊大は文武両道。勉強もできる環境だから、審判の資格を取ったりして、競技以外の部分でも体操界に寄与できる人材になってほしい」という言葉が心に残っているといいます。「熊大体操競技部はいわば“全員体操”。苦しい時があるからこそ、技が決まった時の感動も大きく、努力が報われる達成感も大きいんです。これからもみんなで支え合いながら一人一人が弱点を克服して、秋の新人戦に向けて、スパートを掛けたいですね」と力強く語ってくれました。

(2015年3月31日掲載)

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