WEBマガジン「KUMADAI NOW」熊大生と熊本市民によるまちづくり [(仮称)花畑広場イベント・ワークショップ]

now-short2.jpg

image01.jpg

夢が現実に…!「くのいす」誕生!

image02.jpg 熊本市では、熊本城と中心商店街をつなぐ位置にある桜町・花畑周辺地区において「熊本城と庭つづき『まちの大広間』」をデザインコンセプトとして、一体的なまちづくりを進めています。その中で、旧産業文化会館跡地を中心とした“広場”の使い方に関するアイディア募集が2014年に行われました。そこで最優秀賞に選ばれたのが、熊本大学大学院自然科学研究科建築学専攻の山崎春菜さんの「椅子で賑わう大広間」の企画でした。
「街中には公園はあるけれど、ゆっくりくつろげる場所がないな、コンビニで買ってきたおにぎりを食べたり出来るような場所がほしいな、と思ったのが企画のきっかけです。そして、ただ作って置くのではなくて、自由に動かせて、いろんなレイアウトが出来るようにしたいと思って、動かせるイスを考えました」と山崎さん。企画採択後は、月に1~2回のワークショップが開かれ、どんなイスを置くのか学生や一般市民によるプロジェクトメンバーと協議し、昨年3月にイベントを実施しました。出来上がったイスは、動かせるように車輪がついていて、「く」の字の形をしています。「『く』の字にしたのは、単体でも、複数でも機能的だからです。」と説明するのは、大学院自然科学研究科建築学専攻の河野志保さん。「内側を向いて座ると、ぐっと距離が近くなって親密な空気が出来ますが、外側を向いて座ると、隣に人が座っていても気にならない距離感が生まれるんです」「『熊本』の『く』の字でもあります」と山崎さんが補足をしました。

専攻、職業、年齢を超えて…刺激を受ける時間

image03.jpg プロジェクトメンバーは、一般市民をはじめとして、熊本大学工学部建築学科田中智之建築設計研究室、熊本大学工学部社会環境工学科星野裕司研究室の有志の方が多くいます。研究室には多くのプロジェクトの情報があります。学生はその中から興味を持ったプロジェクトに参加します。だから、学生の意識は高く、「楽しそうだな」が第一印象だったと河野さんは話します。自然科学研究科社会環境工学専攻の中島直弥さんも、興味を持って積極的に参加している1人です。「普段、建築学科の人と研究をすることがないので良い刺激になります」と中島さん。また建築学専攻の林原孝樹さんは、土木系の学生との交流について、「建築系は、モノの良し悪しなどモノレベルの考え方をします。一方、土木系は、そのモノがあることで生まれる効果や影響など外との関係を考えます。その考え方の違いは勉強になります」と語ります。
また、林原さんは「そもそも、研究自体、1人で考えることが多いので、こうやって大勢で考えること自体も良い刺激になります」とも話します。社会人との打ち合わせや一般市民との議論の機会も普段ではなかなか得られないもの、「学生時代に経験出来て良かったと思っています」と中島さん。また、河野さんは、ワークショップは「話をまとめる力」「話を引き出す力」を鍛えるトレーニングの場だと話します。「不確定条件の中、議論を進めていかなければならないので、効率よく進めていけるように頑張っています。意見の汲み取り方に気をつけています」。
昨年12月には、(仮称)花畑広場の前提条件の変更に伴って、方向転換が必要となったこともありました。「どうしよう、とすごく悩みました。でも、ワークショップで考えた企画の本来の目的は『モノを作ること』ではなく、『モノづくりを通して広場のことを知ってもらうこと』なので、本来の目的に立ち返って、最大限出来ることを考えました」と河野さんはそのときのことを思い出しながら語ります。「結局、制作するものを変えることになったのですが、ひとつ壁を乗り越えたことは大きな経験になりました」とにっこり。「学生はコスト意識だったり、現実的に甘い部分がたくさんあります。その甘い部分を社会人の方が教えてくださるので、とても勉強になります」。
image04.jpg

広場が日常的に使われるように

image05.jpg
1月7日に行われたワークショップは、1月30日(土)に開くイベントを、より楽しいものにするための会場レイアウトを話し合いました。議論は白熱、予定時間を30分もオーバーしてしまいました。「このイベントが終わっても市民協働イベントは続くので、もっとこのような活動(取り組み)のこともいろんな人に知ってもらいたいです」と河野さん。昨年度は、社会人の参加者も多く、熊大生以外の大学生もいましたが、今年度はほとんどが熊大生です。「学生以外の一般市民の方に広めていきたいです。今の課題の1つでもあります」。そして、最終ゴールは「広場が日常的に使われるようになることです!」と河野さんは力強く答えました。
image06.jpg
(2016年3月30日掲載)
お問い合わせ
マーケティング推進部広報戦略ユニット
096-342-3122