WEBマガジン「KUMADAI NOW」文字と動きで魅せる個性[書道部]

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年々進化する書道パフォーマンス!その裏は…

image02.jpg 鼻にツンと来るけれど、なんだか心が落ち着く墨の香りが広がった部屋の中で、各々が筆をとりました。手本を横に真似しながら半紙に書く人、手本を置かずに長い紙に書く人、さまざまです。「活動は火曜日の放課後と土曜日です。書きたい人がやって来て、好きなものを書きます」と説明してくれたのは、新部長の法学部2年の徳永有希子さん。手本を見ながら書くことを「臨書」、手本を見ずに作品となるような好きな文字を書くことを「創作」と呼ぶことを教えてくれました。
熊本大学書道部の部員は44名。院生まで所属していますが、幹部は2年生。3年生の紫熊祭まで務めます。「でも、紫熊祭の主は1~2年生なんですよね。ややこしいですよね(笑)」と笑うのは、教育学部2年の石井千陽さん。書道部の活動は、6月と11月の紫熊祭の展示会と紫熊祭のステージで行う書道パフォーマンス。石井さんは、昨年の紫熊祭で行った書道パフォーマンスのリーダーを務めました。
書道パフォーマンスは、過去を遡っていくと、紫熊祭の前身にあたる熊粋祭の時代からあったそうです。「当時は、“書いている自分を見せる”という書道パフォーマンスの本来の目的に徹したものでした。今でいう“パフォーマンス”というものはありませんでした」と徳永さん。それから、だんだんと動きが出てきて大きくなり、出来上がる作品も年々カラフルになっていっているそうです。「パフォーマンス終了後、先輩方が『よかったよ~!』って駆け寄ってきて褒めてくださったときは嬉しかったですね」と石井さんは嬉しそうに話します。書道部のメンバーは、多少のブランクがある人もいますが、ほとんどが部活や教室での書道経験者。しかし、パフォーマンスの経験者はそれよりも少なく、未経験者にはパフォーマンスをすることは難しいそうです。「何度も言いますが、書道パフォーマンスは、“きれいな字を書くこと”より、“書いている自分を見せること”に重きが置かれます。でも、パフォーマンスの経験がないと、書くことに集中して体が動かないんです」と徳永さんは書道パフォーマンスのキモを説明してくれました。さらに「昨年は大変でした」と徳永さんは石井さんと目を合わせ、苦笑いしました。昨年の紫熊祭に出演した2年生の部員は5人。そのうち、紫熊祭でのパフォーマンス経験者は3人しかいなかったそうです。「3作品書き上げるので、私と石井さんともう1人が各パネルのパネルリーダーとなりました。特に私は後輩指導が苦手なので大変だったんですが、1年生のパフォーマンス経験者が多かったので、助かりました」と徳永さん。

それぞれの個性が光る作品が出来上がるまで

image03.jpg 「リーダーによってパネルの雰囲気は全然違います」、石井さんが今年の書道パフォーマンスについて語りました。1つ目のパネルは、出来上がりよりも動きがメイン、躍動感のある文字が並んだ作品。2つ目のパネルは、パネルの端に虹を描きカラフルに仕上げた作品。3つ目のパネルは、端の2枚のパネルを黒地に白字、中の5枚のパネルには白地に黒と青で仕上げた作品でした。石井さんは「1つ目のは本当によかったです」と何度も言いました。「曲を決めるのが、まず難しいです。抑揚のある曲の方がパフォーマンスがしやすいんですが、以前、洋楽を使ったことがあって、英語を聞きながら日本語を書くのは難しかったです。今回は日本語の曲ばかりだったのでよかったです(笑)」と石井さんは笑います。
練習の仕方もリーダーによって変わります。曲を決めて、構成を考え、実際に書いてみながら調整をしていく、動画撮影をして動きをチェックする、という大枠はみんな一緒です。「徳永さんは、過去の動画をチェックして、誰がどのくらいのスピードで文字を書くのかデータ化して構成を考えるんです」と石井さん。緊張すると書くスピードも速くなってしまう人もいるので、練習時のスピードと本番時のスピードまで出し、それを考慮した上で構成を考えたそうです。「他にも、どう動いたら、どう見えるのか、京都大学の書道パフォーマンスなど参考になる動画を見ながら練習を重ねました」。一方、石井さんの練習方法は「ざっくり構成を作って、練習をしながら調整を入れていきます。だから、最後の最後まで石井さんの班は修正をかけてました(笑)」と笑う徳永さん。「私のわがままに付き合ってくれた後輩に感謝です(笑)」と石井さんも笑います。
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新体制で新しい環境づくり

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紫熊祭の書道パフォーマンスを見て、入部をした留学生がいます。「みんな仲良くフランクな雰囲気の部活にしたいです」と徳永さんは話します。「私は元バスケ部ということもあって、先輩をさん付けで呼ぶんです。上下関係というのはもちろん大事ですけど、あまり縛られたくなくて…だから、ここでも先輩のことは『○○先輩』ではなくて『○○さん』って呼ぶんです」。新しい部員も迎え、新体制に入った書道部。和気藹々とした雰囲気が作品を通して感じられる日が来ることでしょう。
(2016年1月19日掲載)
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