最終回 リベンジならず!

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「KUMADAI NOW」では「熊本大学からくりサークルの
活動を随時レポートし、彼らの熱い思いと大会出場に懸けた日々をご紹介します。

リベンジならず!
敗因を分析し次につなげる

第1次ビデオ審査の壁は厚かった!!


第1次ビデオ審査に提出した映像

今年の6月に開催される「NHK大学ロボコン」に向けて約1年もの時間を費やし走り続けてきましたが、残念ながら今年も敗退という結果に終わりました。松本リーダーは表情に悔しさをにじませながら「完全に知識と技術力不足です」と一言。「スケジュール管理もうまくできず、最後は余裕がなかった。また役割分担をもう少しきちんとした方が良かった」とその敗因を分析します。ロボット製作補助担当の工学部機械システム工学科1年・杉木 幸洋(すぎき ゆきひろ)さんは「3台のロボットをチームごとに製作していたが、他のロボットとの整合性を付けられるようにすれば良かった。互いに進捗状況を報告し合うなどコミュニケーションを密にする必要があった」と今後の改善点について語ります。

メンバーたちは、第1次ビデオ審査を終えた今、渦中にいた自分たちの姿を客観的に振り返ることで多くのことが見えてきたようです。落ち込むのではなくその敗因を冷静に分析し、それを明日への行動へとつなげていく。ロボコン部の面々は意気消沈した様子を見せる反面、これまで以上に前向きな姿勢に変わっていました。

自分たちのロボットを完成させる

0215robocon_i01.jpg 今回、メンバーたちは初の試みに挑戦しました。それは手動ロボットの骨組みの素材に木を用いること。「湿気や乾燥で変形して折れるリスクはあるけれど、さらなる軽量化を図るため」と発案者の工学部機械システム工学科1年・末原 大(すえはら たかし)さんは話します。たくさん挑戦し、さまざまな試みを実践できるのも学生の特権。メンバーたちはその特権を十分に活用し、今後もロボット完成を目指して製作に励みます。
現段階で全てのロボットにバッテリーを積み終え、足回りは完了。あとはアームを取り付ければ完成です。「次につなげるためにまだ使ったことのない部品を使って製作し、いずれ後輩に教えられるよう今のうちに情報をストックしたい」とチャレンジ精神と意欲旺盛な松本リーダー。自身も先輩たちから教わってきたように、自分が得た知識や技術を今度は後輩へ伝えていきたいと考えています。先輩から後輩へ―。ロボコン部の伝統は脈々と受け継がれていきます。

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ロボット製作はやめられない!

0215robocon_i03.jpg ロボコンを通して、「全くのゼロ地点から、ものづくりの根本的な部分を知ることができ成長したと思う」と口をそろえるメンバーたち。製作過程での知識や技術の習得はもちろん、予算管理、物品購入の際のやり取りなども良い勉強になったと言います。自動ロボット製作を担当した工学部機械システム工学科1年・田口 智之さんと網田 勇祐(こうだ ゆうすけ)さんは「技術は足りないけれど、自分たちの目指すものに少しでも近付くためにはどうしたら良いのかを考えるのが楽しかった。たとえ小さくても成功する喜びをたくさん味わうことができた」と目を輝かせます。またプログラミングと回路配線を担当した祖母仁田(そぼにだ)さんや沖さん(vol.3参照)も「回路をつなげてロボットが動いた瞬間の喜びは例えようがない。プログラミングについてもさらに探究したい」とやる気満々。
昨年よりもロボットの軽量化を実現できた点、プログラミングを熟考できた点などその成長ぶりには目を見張るものがありました。ロボコンに挑戦したメンバーは1・2年生。まだまだチャンスは残っています。彼らの今後の活躍が楽しみです。

(2012年2月15日掲載)

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